大学で化学を専攻していた工藤さんは、学生時代に学んだことを生かせる職業に就きたいと考え、公務員になるための勉強を続けていました。「公務員試験で良い結果がなかなか出せない中、インターネットを使って『化学、分析』というキーワードで求人を探していたところ、工場などの事業所から放出される排水や排出ガスの成分を分析するエア・ウォーター・ラボアンドフーズ株式会社の募集記事にたどり着いたんです」。
釧路で生まれ育った工藤さんにとって会社がある函館は、縁もゆかりもない町でした。親元を離れれることに多少の不安はあったものの、長い間希望していた職種だったこともあり連絡を取ろうと決断。面接の場で仕事に対する強い思いを伝えたことが功を奏し、見事採用となりました。
入社後は先輩とペアを組み、担当する業務の手順を学習。入社前にホームページを見てどのようなことをするのか見当を付けていたそうですが、実際に働き始めると予想とは大違いだったと言います。「検査機器などは大学で見かけたものが多くありましたけど、作業は初めて経験するものばかり。覚えるのに苦労しましたね」。